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原理講論を読もう♪72

<成和学生会報2016年3月号掲載>scan_20160225_205103665

 

イエス様を不信する人々

先月号では公的路程を出発したイエス様をイスラエル民族の指導者が不信し、政治的罠に陥れようとしました。そしてイスラエルの民衆もイエス様を批判する指導者に同調し始めたのでした。奇跡を起こして人々を救っている時はイエス様を神の子と賞賛したにもかかわらず、指導者たちが批判を始めると簡単に背を向けたのでした。そしてイエス様を不信したのはイスラエルの指導者や民衆だけではありませんでした。イエス様が直接伝道し、公生涯を共にしてきた12弟子までイエスを不信するようになったのでした。
イエス様が十字架にかかる原因となった人物が、皆さんも良くご存知のイスカリオテのユダでした。イエス様が十字架で亡くなって2000年が経った現代でも、“裏切り”という言葉の代名詞として使われるほど、12弟子のユダがイエス様を裏切った行為は人類に大きな影響を与え、語り継がれています。
ユダがイエス様を裏切ったのは、その心にサタンが入ったからでした。イエス様は荒野での三大試練を勝利されることでサタンに勝利し、退けたはずでした。しかしイエス様の命を奪おうと虎視眈々と機会を伺い、イエス様を疑おうとするユダの不信を条件にして、その心に入り込んだのでした。

 

イエス様を裏切るユダ

ユダヤ教の律法学者や指導者たちはイエス様を殺そうと躍起になっていましたが、なかなかイエス様を捕まえることができないでいました。そこでユダはユダヤ教の指導者たちに近づき、銀貨30枚でイエス様の居場所を教えることを約束します。
ユダはこうしてイエス様を裏切りましたが、彼にとってイエス様の存在は銀貨30枚よりも劣るものだったのでしょうか?決してそうだったとは言い切れません。ユダは12弟子の中でも非常に信仰に篤い弟子だったと言われておりますし、当時の銀貨30枚はさほど大金ではなかったと言われています。一説にはユダはイエス様がメシヤであることを確かめようと、裏切り行為をおこなったと言われています。たとえ命の危険が迫ったとしても、本当のメシヤであれば逃げ出せるだろうと考えたのかもしれません。
しかしユダの裏切りはイエス様への不信が動機となったことは間違いありませんでした。しかしイエス様はこのユダの裏切りをわかっていました。以下は有名な最後の晩餐の場面の聖句です。

 
 夕方になって、イエスは十二弟子と一緒に食事の席につかれた。そして、一同が食事をしているとき言われた、「特にあなたがたに言っておくが、あなたがたのうちのひとりが、わたしを裏切ろうとしている」…「わたしと一緒に同じ鉢に手を入れている者が、わたしを裏切ろうとしている。たしかに人の子は、自分について書いてあるとおりに去って行く。しかし、人の子を裏切るその人は、わざわいである。その人は生まれなかった方が、彼のためによかったであろう」イエスを裏切ったユダが答えて言った、「先生、まさか、わたしではないでしょう」イエスは言われた、「いや、あなただ」(マタイによる福音書26・20-25)

 

イエス様と一つになれない弟子たち

明確にイエス様を裏切ったのはユダでしたが、他の弟子たちもイエス様と最後まで一つになることができませんでした。最後の晩餐の後、イエス様は12弟子のなかでも中心的な役割を果たしてきた3弟子、ペテロ、ヤコブ、ヨハネを連れてゲッセマネに赴き、神に最後の祈りを捧げることにしました。
その時イエス様は「わたしは悲しみのあまり死ぬほどである。ここに待っていて、目をさましていなさい」と弟子に命じたものの、イエス様が祈祷を終えると弟子たちは眠りこけていました。このとき、イエス様は十字架の摂理を受け入れるべきかどうかという深刻な祈祷をしていたにもかかわらず、弟子たちはイエス様の心情と一体になることができなかったのです。
イエス様は自らの深刻な心情を全く理解できない弟子たちに嘆息しながらこう言いました。「眠っているのか、ひと時も目をさましていることができなかったのか」
イエス様を最も支えなければいけない一番弟子ペテロは、イエス様が捕まった後、「この人はナザレ人イエスと一緒だった」と民衆に見咎められた時、「そんな人は知らない」とイエス様を否定したのでした。ペテロはイエス様が捕まる前に「たとい、みんなの者があなたにつまずいても、わたしは決してつまずきません」と誓ったにもかかわらず、自らの身の危険を感じた瞬間、イエス様との関係を否定したのでした。
このように、イスラエル民族を代表するユダヤ教の指導者、民衆、そしてイエス様の弟子たちまでもイエス様と一体となることができず、第二次世界的カナン復帰路程の実体基台を造成することに失敗したのでした。この失敗はイエス様の十字架という悲劇へと繋がっていきます。

Category: 誌面説教②