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原理講論を読もう♪65

<成和学生会報2015年6月号掲載>111edi

イエスを中心とする復帰摂理

今月号からはイエスを中心とする復帰摂理について学んでいこうと思います。イエス様はアダムとエバが堕落して以来、はじめて天の血統を持って生まれた神様の息子でした。
イエス様を地上に迎えるまで、神様は多くの中心人物を立てて復帰摂理をおこなわれました。アダム家庭においてはカインがアベルを殺害したため摂理に失敗し、ノア家庭ではハムがノアと一体となれず摂理に失敗し、アブラハム家庭ではアブラハムが献祭に失敗したものの、イサク献祭で失敗を取り戻し、ヤコブとエサウが実体基台を勝利することで初めてメシヤのための基台を立てることに成功しました。
しかし、当時のメシヤのための基台は家庭的基台だったのに対してサタンは民族的基台を築いていたため、メシヤをすぐに送ることはできませんでした。そしてメシヤのための民族的な基台を準備するためにモーセが立てられ、イスラエル民族をエジプトから解放し、カナンを目指して荒野路程を歩みました。モーセは十戒に代表されるように、神様のみ言をイスラエル民族に伝える偉大な指導者でしたが、残念ながらカナンの地を踏むことなく地上の生を終えました。そしてモーセのカナン復帰という使命を受け継いだのがヨシュアでした。ヨシュアは“強く雄々しく”イスラエル民族を指導し、ついにカナンの地を復帰することに成功しました。しかしその後イスラエル民族は不信仰に陥り、つまり偶像などの違う神様を信仰したため、違う民族の支配を受けるなどメシヤを迎えることができませんでした。
しかしついに西暦0年(西暦はイエス様の誕生を基準に始まっています)に、神様はイエス様を地上に送ることができました。イエス様を地上に送ることができた神様の心情はどれほどのものだったでしょうか?それはアダムが地上に生まれた瞬間と同じくらいの喜びと希望に満ち溢れた瞬間だったに違いありません。そのため真のお父様はイエス様の人生を綴った『マタイによる福音書』を“新約聖書の創世記”と語られています。

 

イエス様の出生の秘密

しかし、神様のひとり子として地上に送られたイエス様の誕生は、決して祝福と喜びに溢れたものではありませんでした。皆様もご存知の通り、イエス様は馬小屋で生まれたという逸話があります。これは人口調査によって故郷ベツレヘムに戻る途中、全ての宿がいっぱいだったため仕方なく馬小屋を宿にしてイエス様を出産されたからだと言われています。しかしどんなに宿がいっぱいだったとしても、初めて子供が生まれるということであれば大金を払ってでも宿を探すのが普通ではないでしょうか。しかも生まれてくる子供が単なる子供ではなく、神様のひとり子であることを知っていれば尚更必死に宿を見つけたことでしょう。
このように、イエス様は人目を忍ぶかのようにひっそりと、そして誰からも祝われることなく誕生されました。それはイエス様の出生に大きな秘密があったからでした。イエス様の母親であるマリヤはある日、天使からお告げを受けます。「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと共におられます・・・あなたは身ごもって男の子を生むでしょう・・・聖霊があなたに望み、いと高きものの力があなたをおおうでしょう。それゆえに、生まれ出る子は聖なるものであり、神の子ととなえられるでしょう」(ルカ1・28-35)マリヤはそれを聞いて非常に驚きました。なぜかというと、彼女にはヨセフという婚約者がいましたが、結婚する前に子供を生むことになると天使が告げたからです。マリヤは恐怖で身がすくんだに違いありません。当時は結婚前の女性が妊娠するということは姦淫の罪とみなされ、石打ちによる“死刑”が定められていたからです。しかしマリヤは天使のお告げを聞いて、迷わずにこう答えます。「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」(ルカ1・38)これはマリヤがイエス様の母となることを決意しただけでなく、神様の摂理のために自分の命をかけることを決意した瞬間でもあったのです。

こうして天使のお告げ通り、マリヤはイエス様を懐妊します。これを見て驚いたのはその婚約者であるヨセフでした。結婚する前に自分の婚約者が子供を妊娠してしまったのですから、驚きと共に怒りが込み上げてきたでしょう。ヨセフはマリヤを深く愛していました。その深い愛ゆえに、婚約者の裏切りが信じられず、激しく怒り、涙を流して悲しみ、正常な思考を失うほど絶望したに違いありません。ヨセフはマリヤと別れようと考えました。それはマリヤが姦淫をおこなったことを証言することになり、彼女を死刑にすることと同義でした。しかしそんなヨセフに天使が現れて、それを食い止めます。「ダビデの子ヨセフよ、心配しないでマリヤを妻に迎えるがよい。その体内に宿っているものは聖霊によるのである。彼女は男の子を産むであろう。その名をイエスと名づけなさい。」(マタイ1・20-21)
こうしてヨセフは、マリヤを正式に妻として迎えることを決意します。ヨセフの決断によって、マリヤは命が救われたと言って良いでしょう。しかしヨセフはマリヤのお腹の子供が聖霊によるものではなく、自分ではない男性の子供であると分かっていました。それが神様の摂理だとヨセフは何度も自分に言い聞かせたことでしょう。しかし、頭では分かっていても、愛する女性が別の男性の子供を宿しているという事実に苦悩しました。そしてヨセフは最後までその事実を神の摂理として受け入れることができませんでした。それがイエス様の馬小屋での誕生につながり、悲しい青少年期の始まりでもありました。

Category: 誌面説教②