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天国兄弟

<成和学生会報2015年6月号掲載>

中島部長

なにで飛ばしていると思う?

そもそも成和学生部とは何をするところだろうか?成和学生部長として、長いこと自問してきた本質的テーマだが、ひとつの解答が今年の成和学生大会の前夜に与えられた。
その日、私は、大会の行き帰りのバスで学生たちに見せようと借りてきた3枚のDVDを、高速再生して内容チェックをしていた。するとあるシーンに行き当たったのだ。それは“宇宙兄弟”という映画のひとコマで、今まさに月に向かって発射しようとする有人宇宙ロケットを、主人公が少し離れた所で見ていた時に、ある老人が問いかけるシーンだった。「あのロケットは、“なにで”飛ばしていると思う?」このように問う老人。私は瞬間的に燃料のことを聞いているのかと思った。しかし老人の答えは意外だった。「情熱だ。人類を月へ送りたいという多くの人の情熱が、あの鉄のかたまりを月に飛ばしている。」こんな感じの話をしていたのだ。

 

天国建設の動力

このシーンを見た時、“ちょっと待った!”という本心の声に命じられて、私は思わず高速再生を止めた。ちょっとゆっくり考えなければならない場面であることを本心は瞬間的に察したようだ。私は本心の命じるままに動画を止め、しばらく考え込んだ。
ロケットが地球の引力圏を突破して宇宙に飛び出すにはさまざまな知識や技術の蓄積が必要だ。その上そこに人を乗せるとなれば、さらにいくつもの技術的・生物学的・医学的な問題の壁を乗り越えなければならない。多岐にわたる研究・実験・訓練を積み重ねた末に、ようやく実現できることなのだ。この有人宇宙飛行は難事業で、それを実現したのは現在のところ、ロシア、アメリカ、中国の3カ国しかなく、日本では2025年を目標に研究を続けているのだという。
この有人宇宙ロケットの動力がなんと“情熱”であるという老人のひと言。これはとても興味深い。なぜなら私たちは有人宇宙ロケットに負けず劣らず困難を極めた難事業に取り組んでいる真っ最中だからだ。それは言うまでもなく天の父母様の6000年間の悲願、地上天国の建設だ。この天国は地球上どこを探しても見当たらないし、歴史上に一度たりとも存在したことはなかった。「私たちはその天国を“なにで”創ろうとしているのか」とゆっくり自問してみた。そう、ロケットと同じだ。天国を創りたいという情熱で、この地球を天国にしていく。これしかない。
私たちの天国建設の動力も“情熱”だったのだ。「宇宙に行きたいと考えることは、人間のもともと持っている基本的な本能だ」とある宇宙飛行士が言っていた。同様に天国に住みたいと考えることも、人間のもともと持っている根源的な本能だ。なぜなら、人間は本来、愛なる神様と共に暮らしたいと願う神の子女だからだ。この根源的な本能が、長い長い歴史の背後にあった神様の涙に触れた時、それは燃え盛る火の玉のような情熱となって、道なき道を切り拓き、目の前に横たわるあらゆる困難を克服して、地上天国に向かって進撃してきた。これが私たち統一食口の歩みではないか。

 

 

情熱のタネ

そして、立ち戻ってみた。成和学生部とはそもそも何をするところだろうか?そうだ、成和学生部は、成和学生たちの情熱を育てるところだ。“天国を創りたい”という情熱のタネを育てることが成和学生部の目的に他ならなない。彼らの中の情熱のタネが育っていき、いずれ“天国を創りたい”という強い強い情熱になった時に、人類が鉄のかたまりを月に運んだように、彼らは各方面で自らの才能を発揮してこの地球をすっかり天国にしてしまうだろう。その情熱のタネを灯し、それを大きく育てるところが、我らの成和学生部なのだ。
ひとつの解答に行き着いた時、私はとても清々しい気持ちになり、未来を思った。それは天国ができた後、人々が今の成和学生たちを振り返って宇宙兄弟ならぬ“天国兄弟”と呼んで賛美する、そんな未来のことだ。そういう日が1日も早く来ることを願い祈りつつ、今年度も成和学生大会、中和文化祭、合唱コンクールなどで、彼らには熱く熱く燃えてもらおう。

Category: 二世へのMessage