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原理講論を読もう♪57

<成和学生会報2014年12月号掲載>原理edi

預言者モーセ

今月号からはモーセを中心とする復帰摂理について学んでいきたいと思います。モーセはイスラエル民族が誇る偉大な預言者として知られています。“預言者”とは 未来に起こるであろうできごとを言い当てる“予言者”と違い、神の言葉を預かり人々へと伝える者を意味します。モーセは“十戒”に代表されるように神のみ言を人々に伝える預言者でした。ノアやアブラハムも神と一問一答しその指示を忠実に守りましたが、それはあくまでも個人次元での神との約束(契約)でした。しかしモーセが聞く神の声は個人のためのものではなく、民族全体が守らなければいけない約束(契約)でした。アダムとエバの堕落によって人間は神のみ言を聞くことができなくなって以来、人類はモーセを通して初めて神のみ言に触れることができるようになったのです。
そのためモーセは単なるメッセンジャーとしての役割を大きく超えて、神と人との仲介役の役割を果たし、自然と指導者としての位置に立つことになりました。このようにモーセは400年間エジプトで虐げられてきたイスラエル民族を救い出し、神が約束されたカナンの地へと導いた預言者であり、指導者でした。エジプトから脱出する様子は聖書の『出エジプト記』で確認することができますが、この物語の主人公であるモーセの生涯は原理的に見れば神の重要な復帰摂理に捧げられるといえます。

 

モーセを中心とする復帰摂理

ところで、モーセを中心とする復帰摂理がそれまでの復帰摂理と大きく違う点は、すでにアブラハム、イサク、ヤコブによって“メシヤのための基台”が立てられていたという点です。それまでの復帰摂理はメシヤのための基台を造成することが目的だったのに対し、モーセの復帰摂理はメシヤを迎えるための民族的な基盤を造成することが目的となりました。
それは以前も説明したとおり、ヤコブが実体基台に勝利した時点でサタン側が民族的基盤を整えているのに対して、メシヤを迎える基盤は家庭的基盤しかなかったためです。サタン側の基盤がより大きい状態でメシヤを送ったとしても、メシヤはその役割を果たすことはできないでしょう。何故ならメシヤを保護し、協助する基盤が脆弱なため、サタン側がメシヤを容易く殺すことができてしまうからです。そのためサタン側の基盤と同等の基盤をメシヤのために準備することができなければ、実質的にメシヤを送ることはできないのです。メシヤのための基盤を準備する際にも復帰摂理の原則は変わりませんので、モーセも中心人物として信仰基台と実体基台を蕩減復帰しなければいけませんでした。

 

王の娘に拾われるモーセ

モーセの信仰基台は生まれながらにして始まりました。ヤコブの息子であるヨセフがエジプトの政治家として名を馳せた時代、多くのイスラエルの民がエジプトに移住しました。エジプトには多くの食物が存在し、ヨセフの功績もありイスラエル民族に対する受け入れは加速しました。しかしヨセフが他界した後、人口数が増えたイスラエル民族を脅威と考えたエジプト王は、彼らを奴隷の身分に定めることを決定します。「見よ、イスラエル人なるこの民は、われわれにとって、余りにも多く強すぎる。さあ、我々は抜かりなく彼らを取り扱おう。」(出エジプト1・9-10)
人口の多いイスラエル民族に国が乗っ取られるのではないかと恐れたからです。イスラエル民族は奴隷の身分となりましたが、神の祝福が共にあったため、人口は増え続けました。その人口の多さを恐れたエジプト王はついに生まれた男の赤ちゃんを皆殺しにするように命じました。このようにモーセはエジプトのイスラエル民族迫害が激しい時代に生まれました。モーセの母は、生まれたばかりのモーセを周りに隠し育てましたが、ついに隠しきれなくなり最後の手段に出ます。モーセをかごに入れて川に流したのです。モーセを乗せたかごは葦にひっかかりましたが、ちょうど川におりてきたエジプト王の娘に見出されたのです。エジプト王の娘は幼いモーセを哀れに思い、モーセの母を呼び、自らの子として宮中で育てることを決めました。
 「この子(モーセ)を連れて行って、わたしに代り、乳を飲ませてください。」女(モーセの母)はその子を引き取って、これに乳を与えた。その子が成長したので彼女はこれをパロ(エジプト王)の娘のところに連れて行った。そして彼はその子となった。彼女はその名をモーセと名付けていった。「水の中から私が引きだしたからです」(出エジプト1・9-10)
このようにモーセは母の機転によって九死に一生を得て、イスラエルの民であるにもかかわらずエジプトの王宮で育つことになったのです。図らずもこのエジプトの王宮で育った40年間がモーセの信仰基台を立てる期間となりました。これまでの信仰基台では象徴献祭がおこなわれてきましたが、既に“メシヤのための基台”を勝利されていますので、神のみ言を中心として“40数”のサタン分立期間を立てれば信仰基台を勝利することができるようになっていました。モーセの母は“乳母”の立場でモーセにイスラエルの民としての民族教育をおこないました。そのためモーセは神を畏れ、深い民族心を持つ青年として成長していくことになりました。

Category: 誌面説教②