Subscribe via RSS Feed

原理講論を読もう♪56

<成和学生会報2014年11月号掲載>pictureedi

ヨセフの夢解き

先月号ではヘブライ人がエジプトに定着するきっかけとなったヨセフの物語を学びました。10人の兄たちに疎まれていたヨセフは、ある日エジプトの商人に奴隷として売られてしまいます。裕福な家庭で父親の寵愛を受け、何不自由なく過ごしていたヨセフは一夜にして奴隷となり、牢獄で2年という歳月を過ごすことになります。しかし王様が悩んでいる夢を見事に解釈し、国の政策を進言することで一躍エジプトの政治のトップに躍り出ます。ヨセフは王様に進言した通り7年間の豊作をしっかりと蓄え、その後7年間続く飢饉を乗り越えようとします。周辺地域は飢饉を全く予見できなかったため食物が不足し、人々は食料を求めてエジプトに集まってきました。その中にはヨセフを奴隷として売った兄たちの姿も含まれていました。
兄たちはエジプトに入り食料を買うために、まずエジプトの責任者であるヨセフのもとへ行き、地にひれ伏しました。この瞬間、ヨセフが幼い頃に見た「私たちが畑の中で束を結わえていたとき、わたしの束が起きて立つと、あなたがた(ヨセフの兄)の束がまわりにきて、わたしの束を拝みました」という夢が実現したのでした。

 

エジプトでの再会

ヨセフは彼らが自分の兄たちであることに気がつきましたが、そこには自分の愛する弟・ベニヤミンがいませんでした。父ヤコブが末の息子に何かあってはいけないからとエジプトに連れて行かせなかったからです。ヨセフは、兄弟の誰よりも同じ母(ラケル)を持つベニヤミンに会いたいと思い、兄たちに無理難題を言いつけます。
 「わたしが言ったとおり、あなたがたは回し者(スパイ)です。あなたがたをこうしてためしてみよう。パロ(エジプトの王)の命にかけて誓います。末の弟がここに来なければあなたがたはここを出ることはできません。あなたがたのひとりをやって弟を連れてこさせなさい。」(創世記42・16)
そこで兄たちは2番目のシメオンを牢屋に置いてカナンへと戻ります。末息子ベニヤミンをエジプトに送ることに反対していた父ヤコブですが、食糧が尽きてしまったため兄たちとベニヤミンをもう一度エジプトに送らざるを得なくなりました。こうしてヨセフは弟ベニヤミンとの再会を果たします。正体を明かさずポーカーフェイスを取り繕っていたヨセフですが、生き別れた弟を目の当たりにすると、懐かしさに胸がいっぱいとなり、急いでその場所を離れて涙したと記されています。
ヨセフは愛する弟を近くに置いておこうと、旅立つ前にベニヤミンの食糧の袋に銀の杯をこっそりと入れておきました。そして兄弟たちが旅立った頃を見計らって彼らを追い、高価な銀の杯をベニヤミンが盗んだことを追求します。「あなたがたのこのしわざは何事ですか。・・・さかずきを持っている者だけが私の奴隷とならなければならない。」末息子ベニヤミンを愛する父ヤコブの心情を知っていたユダ(4番目の兄)は、なんとか救いだそうと必死になって懇願します。
 「もし子供(ベニヤミン)が一緒にいなかったら、どうなるでしょう。父(ヤコブ)の魂は子供の魂と結ばれているのです。この子供がわれわれと一緒にいないのを見たら、父は死ぬでしょう。・・・どうかしもべ(ユダ)をこの子供の代りにわが主の奴隷としてとどまらせ、この子供を兄弟たちと一緒に上り行かせて下さい。この子供(ベニヤミン)を連れずにどうしてわたしは父のもとに上り行くことができましょう」(創世記44・30-34)

 

兄弟たちとの和解

ベニヤミンを命をかけて守ろうとする兄たちの姿に感動したためか、ヨセフは自分を制しきれなくなって、遂に自分の正体を明かしました。
 「わたしはあなたがたの弟ヨセフです。あなたがたがエジプトに売ったものです。しかしわたしをここに売ったのを嘆くことも悔やむこともありません。・・・大いなる救いを持ってあなたがたの命を助けるために、わたしをあなたがたよりさきにつかわされたのです。それゆえわたしをここにつかわしたのはあなたがたではなく、神です」(創世記45・4-8)
こうしてヨセフと兄たちは本当の意味で再会し、和解することができました。ヨセフは父であるヤコブをエジプトに迎え、全ての家族が定着できるよう手助けをしました。ヤコブはエジプトの地で生涯を終え、ヨセフもまたその輝かしい生涯をエジプトで終えました。ヨセフは死ぬ間際にこう言い残します。
ヨセフの死後もイスラエル民族はエジプトの地で増え続けます。エジプトで暮らすイスラエル民族とエジプト人との関係は良好でした。しかし時代が変わるにつれてヨセフの業績を知らない世代になると、エジプト人は人口が増え続けるイスラエル民族に脅威を感じ、彼らの身分を奴隷化します。この奴隷としての苦役は約400年続きますが、ヨセフの遺言を実現すべく彗星のごとく現れた指導者こそモーセその人でした。来月号は、モーセを中心とした復帰摂理について学んでいこうと思います。

Category: 誌面説教②