Subscribe via RSS Feed

原理講論を読もう♪53

<成和学生会報2014年8月号掲載>97433-1編集後2

ベテルでの誓い

前号ではヤコブが母・リベカの協力を得て、長男エサウが受けるはずだったイサクの祝福を代わりに受ける場面を勉強しました。これはヤコブがアベルの立場を復帰する(これを長子権復帰と呼びます)ための条件になりましたが、祝福を奪われたエサウの憎しみと怒りを買うことになりました。エサウの怒りはヤコブを殺しかねないほどだったため、母リベカは自分の兄ラバンが住んでいるハランの地に逃げるよう指示しました。ここからヤコブのハラン21年路程が始まったのでした。

ヤコブはたった一人でハランの地へと向かいました。それは祖父であるアブラハムと同じように故郷と家族から離れる不安で孤独な旅だったに違いありません。兄が受けるべきだった祝福を横取りしたことが本当に正しかったのか不安になり、厳しい自然の中で家が恋しくなったに違いありません。そんな旅の最中、ヤコブは荒野で野宿をしました。すると夢の中に神様が現れ、ヤコブにこう告げたのです。

 「わたしはあなたの父アブラハムの神、イサクの神、主である。あなたが伏している地を、あなたと子孫とに与えよう。あなたの子孫は地のちりのように多くなって・・・わたしはあなたと共にいて、あなたがどこに行くにもあなたを守り、あなたをこの地に連れ帰るであろう。わたしは決してあなたを捨てず、あなたに語ったことを行うであろう」(創世記28・13-15)

ヤコブは驚いて飛び起き「これはなんと恐るべき所だろう。これは神の家である。これは天の門だ」(創世記28・17)と叫びました。ヤコブはそこで神に誓いを立て、その地をベテルと名付けました。わたしたちの教会でも信仰の転換があった場所、神様との深い出会いがあった場所を“ベテルの地”と呼ぶのは、こういったヤコブの物語があったからです。

 

ハラン21年路程

こうして神との劇的な出会いを経て、ヤコブはハランの地へと到着しました。ヤコブは叔父にあたるラバンとその家族と出会った時、涙を流して喜んだと聖書には書かれています。それは親族に出会った喜びもあったかもしれませんが、それ以上にハランまでの道のりがどれほど孤独で苦難に満ちたものであったかを暗示しています。

さてハランで親族に出会ったヤコブでしたが、“美しくて愛らしい”次女ラケルに心を奪われました。そこでヤコブはラケルと結婚するために、ラバン叔父さんにこんな提案をします。「わたしはあなたの妹娘ラケルのために7年あなたに仕えましょう」(創世記29・18)ヤコブはラケルと結婚するために一生懸命ラバン叔父さんのために働きましたが、ラケルを深く愛していたので7年が数日のように思われた、と聖書には記載されています。

そして7年が経った日、待ちに待った結婚式がやってきました。ヤコブにとって至福の日だったに違いありません。この日のために7年間汗水たらして働いてきたのですから。しかし結婚式が終わり、朝になって起きてみると横にいるのはラケルではなく、姉のレアでした。ラバン叔父さんが夜のうちに密かにレアをヤコブのもとに送ったのでした。騙されたヤコブは心底怒り、ラバン叔父さんに抗議しに行きました。

するとラバン叔父さんは何食わぬ顔でこう言いました。「妹を姉より先に嫁がせることはわれわれの国ではしません。まずこの娘(レア)のために一週間を過ごしなさい。そうすればあの娘(ラケル)もあなたにあげよう。あなたはそのため更に七年わたしに仕えなければならない」(創世記29・126-27)ラバン叔父さんは言葉巧みにはぐらかし、ヤコブをもう7年間自分のために働くように仕向けたのです。

ヤコブはもう一度ラケルのために7年間を働きました。その間神様はヤコブを祝福し12人の子供と、多くの財物をヤコブに与えました。ラバン叔父さんは神様から祝福を受けているヤコブを手放したくありませんでした。それはヤコブが一緒にいるだけで自分の財産も増えていくからです。そのためラバン叔父さんはヤコブの報酬を変えたり、条件を変えたりと更に7年間、計21年間ヤコブを自分の下で働かせました。

 

故郷へ帰る決意

このハランでの21年間は家庭と財物を中心に長子の嗣業を復帰する期間となりました。長子権を完全に復帰したヤコブは夢の中で神様の指示を受けます。「ヤコブよ・・・わたしはべテルの神です。かつてあなたはあそこで柱に油を注いで、私に誓いを立てましたが、今立ってこの地を出て、あなたの生まれた国に帰りなさい」(創世記31・13)こうしてヤコブは家族と財物とを携えて兄・エサウの待つ故郷へと帰ることを決意します。自分を殺そうとするほど憎んでいた兄・エサウは果たして許してくれるのでしょうか?かつて愛の減少感を感じたカインがアベルを石で打ち殺した過ちを、ヤコブとエサウは超えることができるのでしょうか。来月は人類で初めて実体基台を勝利したヤコブとエサウの物語を皆さんと一緒に勉強していきたいと思います。

Category: 誌面説教②