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Page0001<成和学生会報2013年5月号掲載>

蕩減条件の立て方

前号では復帰摂理と蕩減条件について学びました。蕩減条件とは、何かしらの失敗やできごとによって本来の位置や状態を失った時、その元の位置や状態を取り戻すために立てる条件を言います。友だちと喧嘩をした後に、謝罪をして仲直りするという行為は正に蕩減条件を立てる行為だと言えます。

それでは蕩減条件はどの程度に立てるのでしょうか?方法は3つあります。第一に同一の価値を持って蕩減条件を立てることです。失った位置と状態と同一の価値の条件を立てることで本来の状態へと復帰します。例えば友達の本を紛失してしまった場合、同じ本を買って弁償することが同一の価値の蕩減条件を立てることです。有名な聖句「命には命、目には目、歯には歯、手には手、足には足(中略)をもって償わなければならない」(出エ21・23節)も、同一の価値をもって蕩減条件を立てることを意味しているのです。

第二に小さいものをもって蕩減条件を立てる方法です。これは失ったものよりも小さい価値の条件を立てることによって本来の位置や状態を取り戻すことを意味します。例えばA君が野球をしていて学校の窓ガラスを割ってしまったとしましょう。すぐに逃げ出せばバレないかもしれませんが勇気を持って先生に報告しにいきます。

本来であれば窓ガラスの代金を弁償しなければいけませんが(これが同一の価値の蕩減条件です)、先生は皆さんの勇気に免じて「これからは気をつけなさい」という約束を条件に許してくれます。これは窓ガラスを割ったことよりも小さな条件‐謝罪と未来への約束‐を持って蕩減条件を立てたことになります。キリスト教では教会で一切れのパンと一杯のブドウ酒を口にすることで、イエス様の聖体を食べたという大きな恩恵を受けることができます。これも小さな蕩減条件を立てることで本来の位置や状態を取り戻しているのです。

第三により大きな価値をもって蕩減条件を立てる方法です。これは失ったものよりも大きな価値の条件を立てることで本来の位置や状態を取り戻すことを意味しますが、多くの場合は小さな条件の蕩減条件に失敗した場合に大きな価値の条件を立てる場合を言います。それではもう一度A君に登場してもらいましょう。先生に謝罪して「これからはやらない」という約束を守ることで窓ガラスを割ったことを許してもらいました。しかしA君はどうしても野球をやりたくなり、先生との約束を破って野球をやってしまいます。そして運悪くまたも窓ガラスを割ってしまいました。A君はもう一度勇気を出して先生に謝罪しに行きました。しかし先生はもう謝罪だけでは許してくれません。A君が割った窓ガラス2枚の代金と特別な宿題を明日までに持ってくるように言いました。

これは割ってしまった窓ガラスの代金に加え、先生の信頼を守れなかったことへの蕩減条件まで含まれているため、より大きな条件になるのです。このように、より小さな価値の蕩減条件に失敗した場合、もう一度条件を立てる時に失敗した蕩減条件まで付け加えなければいけないため、より大きな価値の蕩減条件になるのです。

蕩減条件の内容

それでは、本来の位置と状態に戻ることができる蕩減条件はどのように立てなければいけないのでしょうか?どのような場合でも本来の位置と状態に戻るためには、そこから離れるようになった経路と反対の経路をたどらなければいけません。

友だちとの約束を破って信頼を失ってしまったら、どんなことがあっても次の約束を守ることで、友だちの信頼を取り戻さなければいけません。また野球で二度先生の信頼を失ってしまったA君も、先生との約束を守らないことで信頼を失ってしまったので、もう一度先生の信頼を得るためには必ず宿題をやってこなければいけません。このように、蕩減条件とは失った経路と反対の経路をたどって立てなければいけないのです。

蕩減条件を立てる人物

それでは最後に蕩減条件は誰が立てなければいけないのでしょうか?それは皆さんもご存じの通り自分自身です。自分の責任分担を誰かに任せることはできません。野球少年A君が先生に言われた宿題も、友だちやお母さんがやってあげると意味がないのです。A君自身が責任を果たしたとき、はじめて蕩減条件が成立するのです。条件を立てるときは大変で、投げ出したい時もありますが、それを勝利した先には私たち自身の成長があります。またその勝利を喜んでくださる天の父母様、真の父母様を思いながら、しっかり自分の責任を果たしていきましょう。

Category: 誌面説教②