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夢と職業

 例えば、小学校5年生になる少年に将来の夢を尋ねると「プロ野球選手になる!」と、元気に答えます。ところが少年が成長し青年になる頃には、「少年の頃の夢は諦めた…」となり、現実を考えながら「良い大学に入り、収入の安定した職に就きます」と、夢が修正されるのです。大人たちは、幼少の頃に大きな夢を持つことを推奨し、大きくなってもまだ現実離れした(と思える)夢を抱くことに警鐘を鳴らします。さて、少年の頃に抱いた夢は、いつ頃まで描き続けることが良いのでしょうか?いつ頃になれば、諦めても良いのでしょうか?現実に妥協するタイミングは何歳頃なのでしょうか?真のお父様は、何歳頃に夢を諦め、現実に妥協されたのでしょうか?

 そもそも、小学校5年生の少年の抱いた夢は、“プロ野球選手”ではありませんでした。それは、少年が抱いた夢を成すための“手段”の一つであり、少年の夢を成すための“職業”なのです。では、少年が抱いた夢とは何でしょうか?それは、少年がプロ野球選手という職業を選びたいと思った動機や機会が参考になります。少年は、イチロー選手の活躍を通して感動し、希望を得ました。WBCで日本が世界一を獲った瞬間を目撃し、大きな衝撃とともに感動し涙を流します。日本中が感動して揺れ動く瞬間に出会い、“僕も人に感動を与えたい、より多くの人に希望を与えたい”と感じるのです。これが、少年の夢です。それはまた、少年が人生の中で設定した、生きる“目的”でもあります。私たちは誰しも神様の子女であり、“他の為に生きたい、感動させたい、より多くの人を喜ばせたい”という衝動があります。そこから、幼き頃に体験したことをもとに、夢を抱き、夢を成すための職業を思い描きます。しかし、多くの場合はこの夢(目的)と職業(手段)を混同し、少年は現実の厳しさを受け入れ、夢と職業を一緒に捨ててしまうのです。

 まだ“夢がない”という中高生がたくさんいます。その言葉には二つの意味があると思います。“将来就きたい職業がない”ということと、“誰か(何か)のために生きたいと思えない”ことです。変化に富み、多様化した現代ですから、どのような職業に就くかはじっくり考える時間が必要です。特定の分野であれば早くから備えることは重要ですが、可能性を狭めないための基礎の準備を怠らなければ、大学からでも遅くないと思います。しかし、折角少年の頃に抱くことを許された夢、“他の為に生きたい”、“より多くの人の役に立ちたい”という衝動を育てないまま、青年になって欲しくはありません。夢を成すための“手段”(職業)が不明確でも、夢”や“為に生きたい衝動”は大きく持ってもらいたいです。最後に、有名なクラーク博士の言葉を引用します。

「少年よ大志を抱け。ただし金を求める大志であってはならない。己の利己心のみを望む大志であってはならない。名声という浮わついた束の間のものを求める大志であってはならない。人間としてあるべき全てのものを求める大志を抱きたまえ」

Category: ご父兄、二世担当者様へ